Lugz&Jera ラグズアンドジェラ

Lugz&Jera(ラグズ・アンド・ジェラ)インタビュー ~岡山武道館への挑戦と15年の軌跡~

「10年前に感じた武者震いを、未来を担う若者たちへ。ステージの歓びを全身で受け取ってほしい」

まっすぐな眼差しで力強く答えたのは、Lugz&Jera(ラグズ・アンド・ジェラ)さん。

天性のメロディーセンスと等身大の言葉で想いを届け、音楽を通じて人々を繋ぐ、岡山県高梁市出身のシンガーソングライターです。

Lugz&Jera ラグズ&ジェラ インタビュー

20代の時は東京を拠点に音楽活動を続け、2011年の東日本大震災を境に岡山へ活動の拠点を移します。西日本最大級の音楽フェスのプロデュースや、FM岡山でのラジオ番組でDJを務めるなど、多岐に渡って活動中。

そんな彼が2025年9月、岡山武道館で異例の単独無料ライブを開催します。

どんな状況でも、歩みを止めない――。

地元岡山で歩んだ15年の軌跡と、岡山武道館無料ライブにかける熱い想いを、インタビューで紐解きます。


岡山で見つけた、音楽と自分の居場所

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―音楽に出会ったのはいつごろ、どんなキッカケだったのでしょうか?

小学生の頃、初めて買ったCDがB’zでした。姉が洋楽のコーラスCDをよく聴いていたこともあり、自然と音楽を耳にすることが多い家庭で育ったように思います。

中学・高校ではバンドでボーカルを担当し、高校卒業後は大阪へ進学しました。ダンスも取り入れながら、音楽に本格的にのめり込んだのは大学在学中からですね。

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―大阪へ進学後、岡山へ戻ってきたのはいつ頃ですか?

大学を卒業後は、東京で4年間音楽活動を続けました。けれども、29歳の2011年の時に起こった東日本大震災をきっかけに気持ちの変化もあって、岡山へ戻って来ました。

10年ぶりに戻ったら、浦島太郎状態でしたね。みんなはじめましての人ばかり、知らないことばかりで、何もかも新鮮でした。でも、出会う人が高校の友達の知り合いだったりと、岡山の繋がりや魅力に気付き、どっぷりハマっていって。

岡山って、すごく“おもしろいまち”だと思いました。

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写真提供:LUGZ ENTERTAINMENT

2011年には「MUSIC TRIBE」という音楽フェスを立ち上げ、地元の魅力を音楽で発信しながら、仲間の輪を更に広げていきましたね。

家族への想い。誰かの心に寄り添う歌へ

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写真提供:LUGZ ENTERTAINMENT

―誰かの背中を後押しする歌を歌うようになったのは、いつ頃からでしょうか?

それこそ音楽を始めたころは、生活をするために自分がお金を稼がないといけない。まずは自分のためにどうにかしなきゃいけないという気持ちが先行していました。けど、音楽を続けるのに、自分の欲求やモチベーションのためだけでは、限界があると感じ始めて……。

岡山に戻ってから、周りの声や反応をに後押しされて、その想いが年々強くなってきましたね。今は亡き父が2016年当時入院していた頃に、家族や近しい人に想いを伝えるものを作りたいと思ったのが転機だと思います。それまでは、ストレートな気持ちを伝える音楽や照れくさい歌を作ることは苦手だったんです。

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出逢ってくれてありがとう」はその時生まれた曲で、2017年にリリースしたフルアルバム「Sing For Love」の中のアルバム曲のひとつでした。この曲がコロナ禍を機にSNSでたくさんの方がこの曲を使って投稿してくれて、2023年にはYouTubeで100万回再生を超えました。

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親父のため、家族のため、ファンのため。自分のためではなく、こういう想いで一歩進みたいと思っているときに背中を押せるような曲を作ったりと、誰かの心に寄り添う音楽を作るように変化していきました

音楽活動のやり方も自分のためから、自分が関わることによってプラスになるプロジェクトをやろうと思うようになりましたね。

誰もやらない時だからこそ。『じぇら祭』誕生秘話

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写真提供:LUGZ ENTERTAINMENT

―2021年のコロナ禍に開催された『じぇら祭』について、いきさつをお話ください。

岡山のダンススタジオの子どもたちとの関わりも多く、僕のステージでバックダンサーとして踊ってくれる子たちもいるのですが。コロナ禍のため、学校行事や発表の場がなくなったという声を多く聞き、なにかできないかと考えたのが始まりです。

2021年当時、岡山では緊急事態宣言が発令されるような状況でしたが「誰もやってない時だからこそ、やろう」と決意し、『じぇら祭』というお祭りイベントを開催しました。

名前を付けて有名になるためというコンセプトではなく「どんなことがあっても僕が責任を取る」という気持ちで、自分の名前を冠としたお祭りを始めたんです。

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―ものすごい覚悟と決意ですね!

僕が開催するイベントには、強いこだわりがあって。

思い出に残る良いイベントというのは、100%フルコミットできるかどうかで決まると思う。全て、想いとこだわりを持って全力で取り組んでいます。

『じぇら祭』は、今年で5年目をむかえ、支持されたイベントとして定着しつつありますね。

岡山武道館単独公演へ。15年の想いを胸に

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―2025年9月に岡山武道館で開催される、無料ライブへの想いをお聞かせください。

コロナ禍でも歩みを止めず、活動を続けてきました。でも、続けるだけでは物足りない。自分にとっての「本当の挑戦」とは何か、考えるようになったんです。

そんな時、2024年末にRSK山陽放送主催の岡山市民ミュージカル「サーカスサーカス 木下サーカス物語」のプロデューサーから「メインキャストの一人である、木下光宜役はジェラしかいない」と、オファーをいただきました。

―すごいことじゃないですか!

元劇団四季出身のトップ俳優に囲まれ、ミュージカル未経験の僕に務まるのか不安でした。世界三大サーカスのひとつであり、岡山が発祥である「木下大サーカス」。自分が出演することによって物語が成立するのであればぜひ協力させてください、と引き受けることになったんです。

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写真提供:LUGZ ENTERTAINMENT

そこから逆算して今年の予定を考え始め、『じぇら祭』は今年は10月に予定。また、岡山へ戻って15年という節目になるので、9月ごろに個人でのライブを行いたいけど、どこでやりたいか考えて振り返ったとき……。

岡山へ帰ってきて一番鳥肌が立ったのは、2015年に開催した音楽フェス「MUSIC TRIBE」の岡山武道館でのステージということを思い出したんです。

今度は、単独でこの岡山武道館の2500席を埋めたいと決意しました。

―今回なぜ無料で開催することにしたのでしょうか?

関わってるダンスチームや一般の方からの声で「家族や友達も連れていきたいけど、チケット代をみんなの分用意するのは難しい」と言う声を聞いていたからです。

バックダンサーの子たちにとっても晴れの舞台なので、家族みんなで来てほしい。そのためには、無料でやるしかないと決意しました。

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写真提供:LUGZ ENTERTAINMENT

その代わりクオリティを落とさず、会場の定員2500席を埋める。岡山のエンタメの未来を切り開く、自分にとって大きい「本当の挑戦」。自分たち現役世代が挑戦する姿を見せることによって、次世代へ新たなバトンを繋げることができたらと思います。

現在の岡山武道館の館長さんが「ジェラくんがやるなら応援するよ」と後押ししてくれたんです。

今まですっかり忘れていたのですが、2019年と2020年に僕が作った、岡山武道館での単独公演での企画書が見つかったんです(笑)。

ずっと心の奥底にあった夢が動き始めた瞬間でしたね。

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写真提供:LUGZ ENTERTAINMENT

―想い続けていたからこそ、時が来て今、全て繋がっていったんですね。困難も多かったと思いますが、ご自身にとって励みになったことなどありますか?

今回無料ライブを行うにあたって、クラウドファンディングを立ち上げて支援をつのっています。おかげさまで予想以上に早い段階で無料チケットのお申込みも多くいただき、クラファンの目標達成率も8月4日現在で80%を超えました。ありがたいです。

※8月19日には目標達成率100%を突破

また、岡山武道館での単独ライブをすることを決意表明した動画を、ほぼ撮って出しで5月末にYouTubeで公開したのですが、たくさんの方から反応をいただきました。

想いや夢は自分の中で持ち続けることもできる。けど、想いや願いは言葉にすることで、言った瞬間から夢が現実に変わっていく。そして、大きな決断をすることによって人生が変わることを体感しましたね。ゾクゾクしました。

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今まで活動をした中で、出会いもあれば別れもあって、離れた人もいるんです。けど出会いと別れを繰り返しながら、出会って繋がってくれた人とはより関係性が深くなったことも実感していて。人間として僕自身も成長できたように感じています。

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今回の岡山武道館でのスタッフ、関係者、技術チームは、この15年近く支えあってきた仲間たち。それぞれプロだけど、情熱優先でやっていて。一番嬉しかったのが、武道館でのリハーサルで裏方をやってる人たちがすごく楽しんでやってくれていることです。

あとはカタチにして、最高の景色をみんなに見せたい。それを見た人が周りの人たちによかった!と言ってもらえるようなステージになればと思っています。

出逢ってくれてありがとう。今、伝えたいこと

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―いつも応援されているファンの皆さんへメッセージをお願いします。

地元に帰って約15年、それより前から応援してくれてる方もいます。最近知ってくれた人、みんなそれぞれ歴史があると思います。出逢った時に聴いた曲を持って、当日会場で一緒に15年歩んだ軌跡を感じてほしいと思います。いつも応援してくれてありがとう。

今回、大きな挑戦をするので誤解している方もいるのですが、この武道館で引退するわけではないですよ(笑)。音楽は一生続けていきます!

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写真提供:LUGZ ENTERTAINMENT

―最後に、次世代の若者たちへメッセージをお願いします。

次世代のみんなへ。地元岡山から全国や世界へ向けて発信できるということを体現したい。

そして、このまちの良さを知って、今以上に岡山を好きになってほしい。僕と同じ気持ちで、岡山のために何かしたいという人が今以上に増えてくれたら嬉しいです。

インタビューを終えて

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温和でやさしい表情を浮かべつつ、時に目も潤ませながら熱い想いを懸命に言葉を選んでお話してくれた、Lugz&Jeraさん。真摯でまっすぐな人柄が伝わってくるインタビューだったように思います。

また、今回の岡山武道館で披露する新曲のテーマについて「ひとつの決断が自分の人生を変えて、自分の未来を変える」と話してくれました。

彼の挑戦は、岡山の音楽シーンに新たな風を吹き込み、挑戦する全ての人々の背中を押してくれるはず。この一度きりの瞬間を、ぜひ岡山武道館で体感してほしい。

ジェラさんの物語は、ここからさらに大きな未来へと繋がっていく。あなたも、心に染み入るステージを一緒に作り上げてみませんか?

(文/まつこ 編集・写真/悠貴)

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