真備追悼復興3年祭(2021年7月3日開催)~雨上がりに咲いた希望の花火
西日本豪雨から3年経った、2021年7月。
倉敷市真備町を拠点に支援を続ける民間団体「災害支援団Gorilla 」主催の追悼と復興のイベントが真備町で行われました。
高梁川と小田川の合流地点、高梁川真備川辺ふれあいグランドで開催された「真備追悼復興3年祭」。
今年を節目として、最後の開催となったイベントの様子をお届けします。
子どもたちに笑顔になってほしい
開催当日まで天気が心配されましたが、日中は晴れ間が見えました。
子どもたちに喜んでもらおうと、働くクルマが大集合!
救助ヘリ、クレーン車、パトカー。実際に運転席に乗る体験もでき、嬉しそうに操縦体験する子どもたちの姿が多く見られます。
運営の「災害支援団Gorilla」を中心に、地元企業の協賛のもと開催されました。
音楽と食の力をテーマに、和太鼓演奏やカラオケなどのステージ、魅力的な飲食ブースが約15店舗並びました。
▼災害NPO「旅商人」によるキッチンカーでは「抹茶あんスムージー」、「アイス珈琲」、「アイスチャイ」を販売。
スパイスのきいたほどよい甘さのアイスチャイで、ほっと一息の休憩。
久しぶりの真備イベント。
フードブースには、鉄板の焼ける音やソースの匂いがたちこめます。
▼目を惹く「岡山名物えびめし」の赤いのぼりと赤いトラック。
「ひなせキッチン」で、プリプリの海老がたっぷり入った「えびめし」と食べごたえのある「からあげ」を購入。
日中は気温が高く蒸し暑かったため、アイスやかき氷も人気でした。
日が暮れるとともに降り始めた雨
日が少しづつ傾いていき、17時頃から雨が降り始めました。
雨にも関わらず来場する人はどんどん増え、18時半ごろには駐車場もいっぱいに。
華やかな浴衣姿の女性もチラホラ。
「真備町地域活性応援隊~竹あかり~」による竹みこしにあかりが灯りました。
疫病退散の願いがこもった、アマビエ像。訪れた人がそれぞれ撮影されていました。
そして、予定どおり19時50分に花火を打ち上げるアナウンスが。
みんなが楽しみにしていた花火の時間が刻一刻と近づいてきました。
カウントダウンとともに始まった花火
打ち上げ予定時刻の19時50分。奇跡的に雨がやみました。
みんなの願いが通じたからでしょうか。
「開催するまで非常に大変で、たくさんの反対意見もあった。けど、子どもたちの笑顔がみたいから、開催しました」と話した、災害支援団Gorilla代表の茅野さん。
追悼の想いと復興の歩み、二つの想いを込めたお祭りのフィナーレを締めくくる花火。
「3、2、1…」のカウントダウンを終えると、高梁川沿いに盛大に打ちあがりました。
追悼の意をこめて。そして、復興への希望をこめて。
一発、一発、ゆっくりと打ちあがる、夜空に咲く大輪の花火。
赤、青、オレンジ、緑…さまざまな花火が暗くなった川辺周辺を照らします。
大きな花火が打ちあがると「わぁ…!」「すごい」「キレイ」の感嘆の声があちらこちらから聞こえました。
一方向の打ち上げ花火から一転、高梁川沿いに一面に打ちあがった花火に大歓声!
一度は終わったと見せかけて、再度盛大に打ちあがるフィナーレの嬉しいサプライズな演出も。
西日本豪雨災害から3年の節目に打ちあげられた花火は、あたたかな拍手で幕を閉じました。
そして、最後に。追悼の想いがこめられたスカイランタンが約20機、真備町の夜空に浮かびました。
約一万人が来場したイベント。
3年の節目に花火を見ることができ、笑顔で満ち溢れた1日となりました。
真備追悼復興3年祭を終えて
新型コロナ感染症拡大防止のため、毎年恒例のイベントがほぼ中止となったこの1年半。
この状況下でイベントを開催することは、非常に大変だったと思います。
「災害支援団Gorilla」のみなさん、スタッフとして準備や運営に携わったかた。
そして、真備のために行動を起こしてくださったボランティアやすべてのかたに感謝の気持ちでいっぱいです。
あの日から3年経った今、同じ夜空を見上げたみんなの顔は、笑顔で満ちあふれていました。
復興への歩みは、これからも続きます。
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