キニナッタ秋特集~倉敷美観地区・本町通り界隈スポット4選
江戸時代に幕府直轄地「天領」として栄え、歴史的な建物が残る岡山の代表的な観光地「倉敷美観地区」。
倉敷川沿いの賑やかな町並みから一歩北へ入った「本町通り」は、静かで哀愁あふれる佇まいが魅力的な場所です。
今も昔の町家さながらの格子窓を持った店舗や住居が並びます。
近年では町家を再生する活動を通して、町家を利用したさまざまなお店がオープン。
本町通り周辺のキニナッタ・スポットを、デニム着物をまとったモデルさんと一緒に紹介します。
目次
阿智神社のふもとにある、「コワーキングスペース斎館」
阿智神社の東参道の鳥居から約20メートル車道を上ったところに立地する建物「斎館」。
楠戸家の別邸として建てられ、昭和30年代~40年代は結婚式の披露宴として使われていました。
5年ほど前に空き家状態となり、シロアリや湿気による建物の被害が酷く、取り壊される話が出ていたのです。
「季節感あふれる趣のある庭と素敵な建物。せっかくいい場所にあるのに、取り壊すなんてもったいない。」
そう思った、倉敷を中心に和のあかりをテーマとしたイベントの企画や製作をする「倉敷光作所」。
この場所を阿智神社より譲り受け、「倉敷まちづくり基金」を活用し改修。
「ものづくり作家が集まる~コワーキングスペース斎館」として、2020年9月にオープンしました。
切子ちょうちんづくりを体験できる
斎館は、コワーキングスペースとしてやイベント会場として使用可能。
また、「切子ちょうちん」づくりのワークショップ体験も行われています。
2020年および2021年は、新型コロナ感染症の影響で県内の修学旅行の体験としても利用が増加。
「京都や大阪へ行くより楽しかった」と喜んでくれた生徒さんが、翌日に母親と一緒にまた作りに来てくれたという素敵なエピソードも。
リピーターも多く、人気の体験「切子ちょうちんづくり」。一般のかたも事前に予約をすれば、体験可能ですよ。
落ち着いた雰囲気の和の空間と「希莉光あかり」
斎館がある場所は人どおりも少なく、とても静か。窓からは木々が見え、集中してものづくりができる空間です。
「ここで作業をしていると、凝った作品のアイデアが続々と浮かぶんですよ」と、希莉光あかりの原案者・須山寛子さん。
館内にはさまざまなモチーフの「希莉光あかり」が並び、目にした人の心を和ませてくれます。
▼こちらは、銀河鉄道をテーマにした希莉光あかり。
斎館の庭を使った和のあかりのイベント「幻想あかり」は、春と秋に毎年開催されています。
「希莉光あかり」に照明が灯り、斎館の2階の庭の空間を優しく照らすイベントです。
作品、空間演出、魅せ方など、毎回進化し続けています。
▼一階には、綺麗な状態のまま残っていた石垣をみせたスペースも。
11月に毎年開催されるイベント「倉敷ジャズストリート」では、会場として使用される予定です。
モノづくりに励むのもよし、オリジナル切子ちょうちんを作ってみてもよし。
さまざまな可能性を感じる、あらたなスポット「斎館」。ぜひ活用してみてくださいね。
コワーキングスペース斎館
住所:岡山県倉敷市本町11-37
営業時間:9時~17時
定休日:不定休 ※ご利用希望の際は、事前に要連絡
電話番号:090-3375-0464
公式ホームページ:コワーキングスペース斎館
次に、斎館のすぐ近くに2021年3月にオープンした、浮世絵師・歌川国芳の作品を集めた美術館を紹介します。
世界初!浮世絵師・歌川国芳の作品を集めた美術館「UKIYO-E KURASHIKI/国芳館」
倉敷美観地区の旅館をリノベーションした美術館「UKIYO-E KURASHIKI/国芳館」が、阿智神社の東参道鳥居のすぐ近くにオープンしました。
江戸時代を代表する人気浮世絵師・歌川国芳(うたがわくによし)の作品を常設した、世界初となる美術館です。
「浮世絵」とは、江戸時代の生活や流行、遊女や役者などをテーマにした絵画で、庶民層を中心に人気だった絵画様式のひとつ。
歌川国芳は、ダイナミックな構図と緻密な表現や、生き物を擬人化したりなど、ユニークな描写の作品が魅力的な浮世絵師です。
出世作「通俗水滸伝豪傑百八人之一個」シリーズから、巨大な骸骨を描いた代表作「相馬の古内裏(そうまのふるだいり)」など、約100点の作品が公開されています。
※展示室内での撮影禁止
ダンジョンのように入り組んだ館内に歌川国芳の浮世絵が並び、宝さがしのようなワクワク感を楽しめます。
館内の2階の窓から眺められる、倉敷美観地区の景色も魅力のひとつ。じっくり眺めると、約1時間ほどで回ることができます。
館内には、ミュージアムショップも併設。国芳Tシャツや国芳手ぬぐい、ステッカーなどのグッズを購入することが可能です。
江戸時代に花開いた浮世絵の文化を、歴史情緒あふれる景観が残る美観地区で楽しんでみてはいかがでしょうか。
UKIYO-E KURASHIKI/国芳館
住所:岡山県倉敷市本町1-24
営業時間:10時~18時
定休日:火曜日 (祝日の場合は開館)
電話番号:090-8242-1443
公式ホームページ:UKIYO-E KURASHIKI / 国芳館
岡山県産・瀬戸内産!「BIKANCHIKUの星 with STAR ISLAND SMOOTHIE」
岡山県産・瀬戸内産の無農薬・減農薬の、こだわりを持って選んだ新鮮な素材を使用した、ジュースバー「BIKANCHIKUの星 with STAR ISLAND SMOOTHIE」。
本町通りの「このいとtsumugu紡」の向かい側に、2019年4月に移転オープンしました。
コールドプレスジュースからスムージーなど、ここでしか味わえない上質なメニューが並びます。
素材そのものに凝縮されている旨みを生かすため無農薬・減農薬素材を使っています。
また、フルーツで有名な岡山県産・瀬戸内産のものを中心に使用。
ジューシーな甘みと酸味のバランス、そして安定したクオリティを再現した、こだわりのドリンクを提供しています。
スロージューサーと呼ばれる低速回転のジューサーで材料に熱を加えず(コールド)、強い圧力をかけてすりつぶして(プレス)搾ったジュース、「コールドプレスジュース」。
素材がもつ栄養素を壊さず、まるごと栄養を摂取できるドリンクを冷凍で販売しています。
舌ざわりが非常になめらかでやわらかく、胃にすっと溶け込む優しい味わいを楽しめます。
2021年9月現在は、日曜日や連休祝日のみ営業中。
イベントにも出店されることもあるので、インスタグラムをぜひチェックしてみてください。
BIKANCHIKUの星 with STAR ISLAND SMOOTHIE
住所:岡山県倉敷市本町11-27
営業時間:11時~16時
営業日:日曜日、連休祝日のみ
電話番号:086-441-0413
公式ホームページ:BIKANCHIKUの星 with STAR ISLAND SMOOTHIE
公式Instagram:STAR ISLAND SMOOTHIE
丈夫でしなやかな「倉敷帆布」の直営ショップ!「倉敷帆布・美観地区店」
歴史ある倉敷美観地区内の古民家を再生し、2008年4月にオープンした「倉敷帆布」をつくる織物会社の直営ショップ「倉敷帆布・美観地区店」。
”セルヴィッジ”と呼ばれる美しく整った両端を持つ、最高品質の一級帆布である「倉敷帆布」を使ったアイテムを取り揃えています。
倉敷帆布は、綿100%の原糸数本を撚り合わせて、しなやかさと強さを併せ持つ糸は、 職人の経験と感覚を頼りに、現在では希少な”シャトル織機”によって織り上げられています。
社名とブランド名を統一することで、ブランド力の強化を図りたいという考えから、2021年4月より「株式会社バイストン」から「倉敷帆布株式会社」へと社名が変更されました。
社名変更に合わせて、2021年は毎月イベントを開催。
8月2日の“帆布の日”を記念して、昔なつかしい「とび箱」型のカラフルで愛らしい収納箱を販売。
ひとつひとつを府中市の家具職人さんが手作りしたこだわりの逸品なんです。(※なくなり次第販売終了)
2021年10月10日の“トートの日”は、シンプルなA4サイズのトートバッグを全100色グラデーション展開で発売されます。
オプションでイニシャル刺繍を1文字入れることも可能です。
数量限定ですので、お早めにお買い求めください。
また、帆布の中でも上質な上綿11号帆布をインディゴ染料やコーヒーの染料でひとつひとつ手染めした、ショルダートートが登場。
ざっくりとした使いやすいシンプルな形で、重さはなんと290gと軽量。
染め、素材、形と随所にこだわりを感じられ、オススメです。
1888年創業。岡山県倉敷市での帆布生地生産を一筋に120年、歴史と伝統のある「倉敷帆布」。
カラーバリエーションを楽しめ、丈夫でしなやかなアイテムの数々。きっとお気に入りが見つかるはずです。
倉敷帆布・美観地区店
住所:岡山県倉敷市本町11-33
営業時間:10時~17時
定休日 : 月曜日
電話番号:086-435-3553
公式ホームページ:倉敷帆布株式会社
オンラインストア:倉敷帆布オンラインストア
着物で散策。秋の倉敷美観地区
今回は、倉敷美観地区にある「着物浪漫」さんで、デニム着物をレンタルしました。
帯は、デニム・たたみべり・真田紐を使ってできた倉敷らしさがぎゅっと詰まった「児島帯」。張りがあるので、飾り結びをしやすいのが特徴です。
また、岡山にて60年の歴史を誇る老舗デニムファクトリー「青木被服」さんの、スタッズをあしらったセンスが光るデニム着物を着用しました。
コーディネートの幅が広く、ジーンズ感覚でブーツやスニーカーに合わせたりなど、和洋ミックスで自分だけの着物スタイルを楽しめるため、個性を出したいかたに人気です。
ステキな装いで、気分があがること間違いなし。ぜひ、お立ち寄りください。
伝統と文化を守りつつ、成長し続けるまち・倉敷
弓なりに曲がる町家のシルエットが空を縁どる本町通りは、美しい夕暮れ空を眺められる通りです。
第5土曜の夕暮れ時、刻々と色が移り変わる空を見ながら、お酒や軽食、音楽を楽しめる「本町のきしたバル」というイベントもあります。(※2020〜2021年は新型コロナの影響で不定期開催)
2021年10月には、倉敷駅前から南に延びる倉敷中央通り西に「あちてらす倉敷」がグランドオープン。
秋の心地よい風を感じながら、進化するまち・倉敷をお楽しみください。
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