「瀬戸内かわいい部」インタビュー ~せとかわデニムプロジェクトのあゆみ~【後編】
「Season1で終わらせなくてよかった。Season2として、このせとかわデニムプロジェクトを続けてよかった」
新たな色味も仲間に加わり、それぞれのデニムが持つ個性が広がった、Season2のデニムピクニックシート。2021年の4月から販売がはじまりました。
「瀬戸内かわいい部」インタビューの後編は、せとかわデニムプロジェクトにかけるメンバーの想いについて。
そして、Season2にいたるまでの経緯と今後の活動「ZINE(ジン)」を紹介します。
目次
瀬戸内海のマジックアワーをタグに
ー瀬戸内デニムピクニックシートは「流れ星」や「かすみの空」などの名前もステキですよね。ネーミングにもこだわりましたか?
まみこ:ネイビー1、ネイビー2という名前だとしっくりこないと思ったんです。
季節や天気で瀬戸内海の色は変わるから、それに合わせてそれぞれのシートに名前を付けました。
調べるといろんな空の名前があって。子供に命名するように、名付けました。
Season1(2020年販売)では、「夜明けの海」「夕影の海」「真夜中の海」「茜色の海」「星空の海」。
ほかにはない、名付け方ができたんじゃないかなって思います。
ーその名前に合わせた商品タグもかわいくてお気に入りです。
まみこ:ありがとうございます!
2019年のピクニックシートお披露目会の前日、児島にある「DENIM HOSTEL float」から見たマジックアワーが絶句するほどキレイで。
夕日が沈んで、夜になるちょっとの間に見れる、あのグラデーション。
そのようすをまるごとおさめて届けたいと思ったのがはじまりです。
そして、撮影した写真をタグにしました。それが「夕影の海」のタグなんです。
タグの写真は、DENIM HOSTEL floatの同じ場所で、全部同じアングルのもの。メンバーが実際に撮った写真を使ってます。
Season2では、新たにベージュとグレーが加わって。
あと、好評だった商品タグは、Season2ではステッカーも作っちゃいました。
リアルで会うことの大切さを感じた
ーデニムプロジェクトを通して、苦労したことや大変だったことについてお話してもらえますか?
みなみ:Season1も2もどちらもコミュニケーションかなと思います。
私は東京に住んでいてほかのメンバーと離れているので、ささいな確認をしたいのに確認しづらいこともありました。
Season2では新たに3名メンバーが加わったのですが、加入した想いとかこれからの野望とか、お茶やお酒を飲みながらしたいような話ができなくて。
あらためて、リアルで会いに行く大切さを感じました。
Season2でもオンライン会議を何度も行って、企画の行動は進んでも、オンラインでみえる表情やSlack(チームコミュニティーツール)の文字では伝わり切れないこともあって。温度差を感じることがありました。
お互いを補う、せとかわメンバーの結束力
ーどうやってその温度差を埋めていったのですか?
まみこ:やすかさんとみなみさんが、みんなの意見をポジティブにまず受け入れて、肯定して、絶対に否定しない空気感を作ってくれたのが大きかったと思います。
せとかわには、ほかのコミュニティーにはない、あたたかい空気感がありますね。
やすか:せとかわのメンバーは20~30代を中心とした女性が集まっているから、結婚や出産などのライフステージが変わるタイミングにある人が多くて。私も今年は結婚と妊娠のタイミングが重なってしまったため、Season2ではしばらく活動をお休みさせていただいていました。
でも、誰かが忙しくて大変なときに、ほかの子が「よし、今自分できるよ!」って手を挙げてくれて。本当にありがたかったですね。
まみこ:私も夫の単身赴任があって、子どももいるので思ったより動けないときもあった。けど、せとかわがあることで助けられている部分もあります。
何かが始まったとき、「私はこれできるよ」と自然と役割がわかれるんです。写真、デザイン、PR、在庫管理できる人、それぞれメンバーが自分の得意なことをわかれてやってます。ギルド集団みたいだよね(笑)。
だからこそ、できたプロジェクトじゃないかなと思います。
ストーリーに共感し、購入につながった
ーデニムピクニックシートを販売して、嬉しかったことなどエピソードを教えてください。
まみこ:製作の過程や作り手の顔が見えるものはいいですよねとインスタグラムにコメントをしてもらったり。
パッケージもかわいいと言ってもらえて、嬉しかったです。
ただのデニムのシートという商品ではなくて、そこに付随するストーリーに共感して買ってくれる人が多いように思います。
それはSeason2でも感じますね。おもしろいプロジェクトと思って購入してくれる人が多いです。
みなみ:1年目は、感覚的に「かわいい」「楽しそう」と買ってくださったのですが、2年目になってピクニックシートの意義やストーリーをよりハッキリ理解してくれる人が増えたように感じます。
まだ会えてないひとたちもせとかわの仲間
ーデニムプロジェクトを通して、そしてSeason2を始めて、今どんなお気持ちですか?
やすか:今まで私は、最初から全てのイベントやプロジェクトに関わってきたのが楽しくて。
でも、Season2に入って、自分の結婚と妊娠が重なって、せとかわと数ヶ月間関われなかったことが印象深かったですね。
つわりがひどくて、Season1と同じ感覚でいろんな人に関わって会議に出て、直接会うことができなくなってしまったんです。
こんなに何もできなくなるんだと愕然としました。
でもそんなときに、メンバーやSeason1でピクニックシートを買ってくれた人たちの存在に支えられました。
何もできなくて悔しくて不安で押しつぶされそうなときに、商品を買ってくれた全国の人たちがSNSを通してピクニックシートを発信してくれたんです。
すごく、感動しました。Season2では、周りのひとたちのサポートを感じましたね。
Season1は、直接プロジェクトに携わってくれた目に見えるかただけだったけど、このSeason2では全国で買ってくれた人も仲間なんだなぁ、と。
それに気づけたので、Season1で終わらなくてよかったなと思いました。
運営チームのメンバーは年代も同じ。気持ちを分かってくれる人ばかりで、すごく助けられました。
まみこ:やすかさん、よく戻ってこれたよ~!おかえり。
ピクニックシートを通して、つながるキッカケへ
ーSeason2では新たな企画「ZINE」が始まると聞いて気になってます。詳しく教えて下さい。
みなみ:コロナウイルスの影響で、2020年はイベントもできなくなって。そして、2021年もイベントの開催が難しそうな雰囲気になってきて。
去年はピクニックシートを作るという共通目標があったから心ひとつにして向かっていったけど、今年はできあがったものに対して、「売る」「伝える」というのがミッションだと思っています。
イベントができなくて、お客さんと直接接する機会がない。
そんなときにつながるキッカケになればいいなと、「ZINE」という冊子を作ろうという企画が浮かびました。
テーマは、「瀬戸内×デニム×ピクニック」。
今までのせとかわ活動で、自分たちが瀬戸内のことを学んだりとか、瀬戸内のことをもっと知るという経験をしながら発信することが大事だと感じて。
また「ZINE」を作りながらそういう経験ができたらと思って、半分独断で「やります!」って走り始めました。
まみこ:WEBの時代だからこそ、手元に残るものがあるのっていいよね。時代に逆行してるかもしれないけど、せとかわらしいかも。
みなみ:SNSは拡散力があるけど、流れていってしまうんです。
このデニムプロジェクトが終わってもこの先1個残るものがあるといいな、形のある紙媒体もいいよなと考えました。
これをキッカケに、せとかわに関わってくれる人がもっと増えたらいいなと思います。
みんなで作る「ZINE」。ぜひ投稿をよせてほしい
ーどのような内容のページを作成予定ですか?
みなみ:まだ検討中ですが、写真だけでピクニックシートを魅せるページや、ピクニックに合うおすすめ瀬戸内のフードやスポットの情報。
また、ピクニックシートの製作の裏側なども紹介するページを作れたらと考えてます。
まみこ:作り手と利用者の共感を形にできたらいいなと思います。
これまでにピクニックシートを買ったかた、これから買う方に協力してもらえたら。
やすか:ピクニックシートを作って売って終わりではないんです。関わったかたとつなげて、情報共有をして、新たな何かが生まれたらいいよねとイベントありきで始めたプロジェクト。でもコロナ禍で、対面でのピクニックイベントができなくなってしまって。
人と人が最後につながって、完成するプロジェクトなんです。
それぞれオンラインでつながって、集まって、わたしたちが編集して。ピクニックシートを通して新たなものを作って、広めれたらと思います。
まみこ:「ZINE」はみんなで作るものです。
ピクニックシートを購入したかたは、「#せとかわデニムプロジェクト」もしくは 「#瀬戸内デニムピクニック」を付けて、ツイッターまたはインスタグラムでぜひ投稿してみてくださいね。
▼せとかわデニムプロジェクト「ZINE」投稿については、こちら!
せとかわデニムプロジェクト「ZINE」投稿募集中 | 瀬戸内かわいい部 (setokawa.com)
「瀬戸内かわいい部」インタビューをおえて
あたたかなコミュニティ「瀬戸内かわいい部」の、お互いを想い、受け入れ、支えあうカタチ。優しくもあり、強いキズナを感じたインタビューでした。
「わたしたちは、どこへだって行ける」
次はどんな景色をみせてくれるのか。また、どんな場所へ向かうのでしょうか。
せとかわメンバーが紡ぐストーリーや想いのこもった言葉を通して、瀬戸内の魅力が伝われば嬉しいです。
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